脱! 産後の腰痛の原因が「骨盤の歪み」という思い込み
先日、腰痛の女性(Aさん)がいらっしゃいました。当院の治療を受けた旦那さんの紹介です。Aさんは、腰がかなり辛いにも関わらず3歳と2歳の子供がいるため、自分のケアにしっかり時間を割くことができず、たまにマッサージを受けながら、その場をしのぐ日々を過ごしていました。
これまで鍼治療は受けずに敬遠されていたそうで、旦那さんから「すごく良いからとりあえず受けてみたら?」と勧められたことで、予約を決心されたそうです。
問診で原因をあぶり出す
カポスでは、痛みがある場所だけではなく、きっかけや痛みが出る姿勢も重要視しています。ここに原因を見つけ出す手がかりがあるからです。
Aさんの痛みは骨盤の中央付近。仰向けで寝てから起き上がる時に痛みが出るというものでした。特に顕著なのが、床などの硬いところで仰向けになったときです。1分でも寝てしまうと、起き上がる時に腰に痛みが出てしまうのです。
原因は、出産が関わっていることがわかりました。腰痛が発症したのが2〜3年ほど前で、出産が同じ時期です。話を聞いてみると、出産に35時間以上かかっていたのです。出産時の姿勢での無理がたたり、3年近くたった今でも腰に危険信号として警報していたのです。
背中のツボが腰痛に効いた
選んだのは背中のツボです。
背中のツボで腰の治療ができるのです。むしろ、この場合、背中のツボでなければならない理由がありました。
イメージしてください。仰向けから起き上がる時、背中を伸ばしたまま起き上がるよりも背中を丸くして起きたほうが楽におきあがれますよね。背中を丸くすることができないために、腰に痛みが出てしまうことがあるのです。
実際、推測していた背中のツボは硬くなっていました。その背中のツボに一本鍼をして、仰向けから起き上がる時の痛みを再確認します。すると痛みなく起き上がれました。
念のため、仰向けを5分続けてからもう一度起き上がってみても痛みは出ません。
一週間後に再び来院したAさん。悪化することもなく、さらに改善していったことに、とてもびっくりされていました。
本当の原因は背中にあった!
「私の原因は背中だったんですか?」
痛みのある腰に鍼をしなかったので、最初は腑に落ちない表情をされていました。その意外性を信頼に変えていくのがカポスの鍼治療です。
こんなことができるのは、体の構造をきっちりと把握しているからです。動きを分析して、特徴に合ったツボを選びます。
Aさんの場合、きっかけは長時間分娩台にいたことでしたが、原因は背中にありました。その原因を取り除いたことで、1回の治療、1本の治療で速やかに改善に導くことができました。
はりきゅうルーム カポス 院長(鍼灸師)
整体師(活法)歴は10年以上あるが、鍼灸師としても一流になるためにカポスに入社。二刀流(整体・鍼灸)に憧れている。臨床で人体のしくみを解き明かす日々に喜びを感じています。
日ハムと名古屋グランパスを応援している二児の父。
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