社会に出たら苦手を克服するべきか、得意を伸ばすべきか。塾講師が教えてくれた話
坂口です。
目次
・塾講師から教えてもらった話
・学校では100点が限界だけど、社会では1000点が取れる
・鍼灸師は苦手を克服すべきか、得意を伸ばすべきか
塾講師から教えてもらった話
「苦手を克服するべきか、得意を伸ばすべきか」この2択で悩んだことはないでしょうか?
実はこの問題、明確な判断基準があるんです。
私がこれを知ったのは学生時代、教えてくれたのは通っていた塾の講師でした。
当時の私は大学受験を控え、塾に通っていました。理数系の科目が得意で文系科目は苦手、という典型的な理系男子でした。
苦手な英語や国語で点が取れなくても、得意な数学や生物で点を稼ぐか…そうすれば平均で合格点を越えれるかもしれない。でもイチかバチかで行くのは恐すぎる…
悩んだ私は、塾の講師に相談しました。苦手を克服した方が良いのか、得意を伸ばすべきなのか。
私の話を聞いた講師は「苦手の克服だね」と言い切りました。
坂口「なんでですか?」
講師「テストは100点までしか取れないからね」
坂口「…?」
講師「平均の計算方法を考えてみよう。例えば、2科目で合格ライン70点のテストがあったする。坂口君は得意な科目なら90点取れる。でも、苦手な科目は30点しか取れない」
坂口「はい」
講師「これだと90+30÷2=60だから、平均は60点。平均で10点プラスするには、あと20点必要だよね」
坂口「はい」
講師「ここで得意な科目はすでに90点あるから、どれだけ頑張ってもあと10点しか取れない。一方、苦手な科目30点しかない。だがこれは『70点も伸びしろがある』とも言える」
坂口「…!」
講師「いかに苦手な科目でも、伸びしろが70点あるうち20点なら、やれそうな気がしないか?」
坂口「します!」
講師「つまりだ。テストでは苦手の克服、一択だ。…まぁ社会に出たらそうじゃない場面もあるけどな」
坂口「そうなんですか…」
学校では100点が限界だけど、社会では1000点が取れる
当時の私は、この話から「苦手は伸びしろ」だと学びました。
苦手は何かと敬遠しがちですが、逆に苦手な分だけ伸びしろがあるとも言えます。
この発想の転換により、苦手科目で悩んでいた私はとても勇気づけられました。
一方で「社会に出たらそうじゃない場面もある」という言葉の意味はよく分からないままでした。
月日が流れ鍼灸師になり、学生だった私も働く身となりました。
社会に出た今だから感じるのが「社会では総合的な能力を評価される」ということです。
ひとたび社会に出ると決まった科目はなく、評価も100点満点ではありません。科目の組み合わせは自由ですし、わざわざ苦手科目を取る必要もありません。
また評価の上限がないので、苦手なことがあっても得意なことで1000点取ればいい。そう割り切ることもできます。
まとめると、
- 成果に上限があり、限定的な能力が問われる時→苦手を克服する
- 成果に上限が無く、総合的な能力が問われる時→得意を伸ばす
こう言えます。
鍼灸師は苦手を克服すべきか、得意を伸ばすべきか
鍼灸師はどちらを選択すべきでしょうか。間違いなく得意を伸ばすべきです。
時間がいくらでもあるなら話は別ですが、現実は限られた時間で成果を上げることが求められます。
その時に苦手を克服するばかりでは、抜きん出た成果を上げることはできません。
鍼灸院や鍼灸師を探すとき、患者さんは抜きん出た成果を求めていると思います。
例えば、頭痛で困っている時に「何でも治療できます」という鍼灸師と、「頭痛が得意です」という鍼灸師。
私だったら「頭痛が得意な鍼灸師」に治療して欲しいです。
もし「苦手を克服するか」「得意を伸ばすか」で迷ったときは、
- 成果に上限はあるか
- 限定的な能力と総合的な能力、どちらが問われているのか
この2つを考えると、進むべき道が見えてきます。
はりきゅうルーム カポス(鍼灸師)
本物の鍼を追究するために大阪からやってきました。
患者さんに「鍼って本当に効くんですね」と言ってもらえた時に、鍼灸師としてのやりがいを感じます。
好きな言葉は「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」 趣味はサウナ。
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