「むちうち」がなかなか治らない人に読んで欲しい記事
坂口です。
今日のテーマは、なかなか治らない「むちうち」です。
目次
- むちうちを解決する3つの視点
- むちうちが長期化する構造
- 鍼灸で事故の記憶にアプローチする
- 痛いところに鍼をすれば良いわけではない
- ツボは身体に刻まれた心の記憶である
むちうちを解決する3つの視点
交通事故の際に起きるむちうち。すぐに治る人もいれば、なかなか治らない人もいます。
両者にはどのような違いがあるのでしょうか?
その違いを知るには、身体と心の関係を紐解かなければなりません。そして、その違いを知ることが、なかなか治らないむちうちを解決するヒントになるのです。
- むちうちが長期化する構造
- 「心」の問題とは
- 鍼灸で「身体」と「心」にアプローチする方法
この3つを明らかにして、むちうち解決の糸口を見ていきましょう。
むちうちが長期化する構造
交通事故でダメージを受けているのは身体だけではありません。
心もショックを受けています。
事故で受けた精神的ショックにより、身体は常に警戒モードに入ってしまいます。衝撃に備える必要がなくても、筋肉はずっと緊張した状態です。
すると、その緊張が痛みを引き起こします。
むちうちの症状が長期化する背景には「身体へのダメージ」だけでなく「事故の記憶」が影響しています。痛みと記憶は互いに影響し合って、悪循環を引き起こしてしまいます。
無意識の中で起きているので、なかなか気が付くことができません。
交通事故に遭うと…
①脳に「痛い」という情報が届く
②情報を受け取った脳は、身体を緊張させる(無意識に)
③緊張すると、痛みが持続する
④再び①に戻る
この悪循環に入ってしまうと、痛みのある部位だけ見ていても解決できません。
脳に残る事故の記憶を消す必要があります。これが「心」の問題です。
鍼灸で事故の記憶にアプローチする
事故の記憶を消すにはどうすればいいのでしょうか。普通に考えるなら、記憶は目に見えず触れることもできません。
でも実は、鍼灸は記憶に触れることができるのです。
事故の後に生じた筋肉の緊張。これこそが事故の記憶です。記憶は筋肉に刻み込まれているのです。
つまり、筋肉に鍼をして痛みが消えれば、身体に残った事故の記憶も消えます。鍼は身体と心、同時にアプローチできる方法なのです。
痛いところに鍼をすれば良いわけではない
意識にのぼった緊張が痛みになります。しかし、意識にのぼる緊張は氷山の一角でしかありません。痛みの背景には、自覚していない緊張があります。この緊張が痛みの原因になっていることが、とても多いのです。
むちうちでは、原因となる緊張が背中にあることがほとんどです。背中の緊張を取らない限り、首の痛みは取れません。
首を支えるのは首の筋肉ですが、首が動く時に支えてくれるのは背中の筋肉です。だから、背中に緊張があると首に痛みが出るのです。
身体には、このような連動がたくさん見られます。鍼灸師はこうした法則を積極的に利用します。
患者さん自身が気づかない緊張(=ツボ)を見つけるのが私たちの役目です。
その緊張が取れると首がスッキリするだけでなく、本来の動きができるようになります。思い通りに動かせると「動かしても大丈夫」と脳は認識し、事故の記憶が消えます。
一度の施術だけで記憶が消える場合もあれば、何度か繰り返すうちに消えることもあります。
ツボは身体に刻まれた心の記憶である
身体と脳に同時にアプローチできるポイントがツボです。
ムチウチから脱却するには、無意識の緊張を解き「もう備えなくていいよ」と脳に教えてあげることが必要です。
事故の記憶は目に見えませんが、ツボに現れています。そのツボに触れることは記憶に触れているのと同じ。鍼灸師は、ツボを通して患者さんの記憶に触れることができる仕事なのです。
はりきゅうルーム カポス(鍼灸師)
本物の鍼を追究するために大阪からやってきました。
患者さんに「鍼って本当に効くんですね」と言ってもらえた時に、鍼灸師としてのやりがいを感じます。
好きな言葉は「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」 趣味はサウナ。
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