この鼻水、風邪?それとも花粉症??
オーナーの栗原です。
不覚にも、この冬に風邪を引いてしまいました。インフルエンザではなかったので、発熱も咳もたいしたことはありません。ちょうど休診日だったので助かりました。
ちょっと困ったのが鼻水がナイアガラのように出てくる時間があったことです。体の水分が鼻からぜんぶ出て行ってしまうかと思いました。こういう経験をすると、花粉症で悩む方の気持ちがよくわかります。何事にも集中できませんし、ティッシュを手放せません。鼻の周りはモワッとしていて気持ち悪いです。
エアコンの温風が顔に直撃したらくしゃみと鼻水がしばらく止まらなくなりました。ここだけ抜き出すと、花粉症そっくりです。実際、花粉症と風邪の鼻水は似ているのす。私たちの鍼灸院が花粉症治療で実績があるのも、この共通点に目をつけたからです。
一般的に、風邪はウイルスが原因で発症すると言われ、花粉症は花粉が原因で発症すると言われています。ウイルスと花粉では、全く異なるわけですが、私たちが注目しているのは、そこではありません。体のコンディションです。
寒さやウイルスにさらされても、全員が風邪を引くことはありません。「引きやすい」人がいるのです。昔の人はよく言ったものですよね。「風邪を引く」という表現がオツな感じです。引き込むのは体です。体のどこかに血行が悪いところがあると冷えてしまいます。
冬にマフラーが必要なのは首周りを冷やさないためです。首には「風」という漢字が使われるツボがいくつかあり、風邪の入口と昔の人は考えたのでしょう。風邪を引きやすい人の体の癖が頚筋にあることに昔の中国人は気がついたのです。そういうところを入口にして、風の邪が体内に入って発病すると考えたのです。ウイルスが見える時代ではなかったので、体の変調がどこに出ているのか、しっかり観察していたわけです。
現代人も、全く同じ変調が起きているのですが「風邪はウイルスが原因です」という情報だけを頼りにしがちなので、口や鼻からウイルスの侵入を防ぐことばかりに偏りすぎています。同じくらい大切なのは、風邪を引きやすい体の癖を治すことです。具体的には、首周りの血行です。首こりや肩こりが激しい人は血行が悪いので、気を付けなければなりません。
これを現代風にいうと、「首を冷やすと免疫が下がる」ということなんです。
さて、ここから花粉症の話。2月に入り、カポスには花粉症の相談がどんどん入ってきています。カポス独自のシール鍼(刺さない鍼)で成果が出る理由も、風邪の鼻水と同様に、体の癖に注目しているからです。花粉症で鼻水が止まらない人、鼻がつまる人の特徴は、風邪症状の時と本当によく似ています。
決定的な違いは、冷えが中心か、熱が中心か、の違いです。風邪は後頚部から背中が冷えると引きやすくなります。初期症状は、くしゃみ、鼻水ですよね。花粉症は熱が中心です。おでこから喉にかけて、熱がこもっている状態です。
どちらも、頭部の前側に熱が偏り、後側に冷えが偏っている状態です。風邪は冷えが引き起こし、花粉症は熱が引き起こしているのです。この熱は、全身の体温とは区別して下さい。部分的な熱さと、部分的な冷えのことです。
東洋医学は、バランスを診る医学だと言ってもよいです。私たちは熱のアンバランスに着目し、花粉症独特のアンバランスを探し当てることに成功しました。シール鍼(刺さない鍼)をすることで、皮膚や筋肉の緊張を和らげ、血行を改善させることで頭部の熱のバランスを正常化させるのです。(≫もっと詳しく)
さてさて、私のナイアガラがどうやって治ったのかと言いますと、もちろん鍼治療です。自分ではできないので、やってもらいました。直後から鼻水が激減し、翌日にはたまに鼻をかむ程度までよくなりました。他の症状は全くありませんし、ここまでよくなれば仕事にも影響がありません。
はりきゅうルーム カポス オーナー(鍼灸師)
群馬に拠点を置き、東京と往復しながら慌ただしく仕事しています。効果がわかりやすい鍼灸を求めて研究の日々。その成果をカポスにどんどん投入しています。
・養気院 院長
・株式会社 活法ラボ 代表
・一般社団法人 整動協会 代表
コメントを残す