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重心と心の不安定はツボで整える-“めまい”に悩む女性の症例

" めまい, 秋澤英樹 "

2016年2月10日

院長の秋澤です。

品川カポス院長 秋澤英樹

 

「私ってうつなんでしょうか…?」

 

初来院のMさん(60代)が、うつむき加減で問いかけてきました。話を聞くと、検査をしても異常がでなかったため、お医者さんにうつ病で使われる薬を処方されたので、自分はうつ病ではないかと考えてしまったのです。

 

こんなにツライのに「異常なし」なんて…

Mさんのお悩みはめまいです。めまいは、ぐるぐると目がまわるようなタイプではなく、ふわふわとするような感覚です。特に首を左右に動かした時や、寝返り時に感じています。歩くと、めまいの影響か足元もふらふらして、危なっかしい様子。よろけて倒れないようにゆっくり歩いたり、強く踏ん張るなど工夫をしているとのことでした。

 

一昨年の夏、介護をしていた両親が相次いで他界し、その半年後の年末にめまいが起きたそうです。めまいが起きてからというもの、遠くにも出かけられず早く治したい一心で、耳鼻科を3件回ったそうです。
近所の耳鼻科に始まり、友人から教えてもらった評判の耳鼻科、その後、その評判の耳鼻科から紹介された大学病院と渡り歩いたのです。どこでも検査結果は異常なし。最後の大学病院で出された薬の一つが抗うつ薬でした。

 

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Mさんは、自分で処方された薬をインターネットで調べ、薬の解説文を見て考え込んでしまったのです。

 

「うつ病に使う薬…。私ってうつ病なのかしら…?」

 

インターネットでは調べられない原因

パソコン1インターネットで何でも簡単に調べられる時代。便利にはなりましたが、余計な悩みを生んでしまうことが多くなったように思います。病院で原因不明と言われると、何とか自分で原因を探ろうと検索に走るのは仕方のないことです。

 

誰だって自分の症状の原因が知りたいはず。でも、実際は原因がはっきり分かる症状ばかりではありません。むしろ、原因がわかっている方が少ないです。

 

カポスには、原因不明の症状で悩む患者さんが毎日のように訪れています。そんな患者さんにも対応するために、私たちが取り組んでいるのは、問診と観察です。問診では、どんな時に悪化してどんな時に緩解するのかが重要な情報です。動きや姿勢も大事ですし、天気や人間関係にもヒントが隠れています。

 

体の中には検査のデータには表れない情報がたくさんつまってます。それを手作業で探り出すのは私たちの仕事です。原因が意外なほど身近にあることが多いのです。

 

 

めまいと重心の関係

片足立ちMさんの歩き方をチェックすると、動きに関してわかったことがあります。それは、左足に体重を乗せないようにしていたのです。

 

これは足元に問題があると考え、片足立ちテストを行いました。すると、左足を浮かせた時は体がよろけないのに、右足を浮かせた時はバランスを崩しました。

 

足元が安定するように足のツボと骨盤のツボに鍼をしたたころ、ご本人も実感できるほど、右足を上げてもバランスを崩さなくなりました。試しに治療室の中を歩いて頂くと、「あんまりふらつかなくなっています!」と嬉しそうに話してくれました。

 

この記事を書いた人

はりきゅうルーム カポス 院長(鍼灸師)

整体師(活法)歴は10年以上あるが、鍼灸師としても一流になるためにカポスに入社。二刀流(整体・鍼灸)に憧れている。臨床で人体のしくみを解き明かす日々に喜びを感じています。

 

日ハムと名古屋グランパスを応援している二児の父。

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