高輪口から港南口へ移転した詳しい事情
院長の栗原です。
私は毎週金曜日しかいません。他の日は群馬の姉妹院(養気院)で施術をしたり、東京で同業者(鍼灸師)向けのセミナーをやっています。本当は毎日品川で施術したい気分です。金曜日はこのまま品川で施術していくつもりです。副院長の実力は確かですが、「どうしても院長がいい」という方は金曜日にご予約ください。
群馬というと、すごく遠いように思われますが、通勤時間はたった2時間半です。十分遠いですか?
東京と群馬の往復について「たいへんですね」と労って頂けると嬉しいです。確かに最初は「明日は東京だぁ」と気構えてしました。最近は良い意味で慣れて当たり前になっています。
移転を決めた理由
こんな私がカポスの移転を決めたのは昨年2020年の8月です。この時期に何があったのか。実は、目黒区で利用していたセミナー会場が2020年いっぱいで閉じることを知らされたのです。記憶では2012年頃から使っていたように思います。セミナー運営を始めたのが2009年でしたので、この会場とずっと歩んできたようなものです。
(写真:2019年11月24日)
閉鎖の詳しい事情は聞いていません。ビジネスホテルが運営していたので、新型コロナウイルスの影響を鑑みての経営判断だったのかもしれません。もしかしたら…という心の準備はあったのですが、いざ言われたらショックでした。恋人から別れ話をされたような気分だったかもしれません。知らず知らずのうちに愛着が湧いていたんですね。
セミナーの責任者でもあるので、傷心している場合ではありませんでした。その週には社内に事情を伝え、対策会議を行いました。選択肢は次の2つでした。
①違う会場(レンタル会議室)を探す
②セミナー会場を自前で用意する
当然ながらリスクが低いのは①です。コロナ禍が長引いてセミナーができなくても固定費がかかりません。ちなみに、2020年のセミナーは大きな打撃を受けました。特に3~5月は自粛していたので、売上がゼロとなりました。8月の時点で見ても売上は例年と比べて大きく落ち込んでいました。しかし、私は②を選択し社内の空気も②に傾いていました。
リスクをとってまで②に傾いたのは理由がありました。これまでと同じ条件で借りられる会議室はそうそうないからです。いくつか特別な配慮をして頂いていたのです。たとえば、マットの格納。セミナーの実技では床にマットを敷いて衛生面に気をつけていたのですが、そのマットを持ち運びするとなるとハイエースのようなワンボックスが必要です。理想は、マットではなく施術用ベッドですが、10台を運ぶとなればやはりハイエースが必要です。
実質的に選択肢は、
①ハイエースを購入する
②セミナー会場を自前で用意する
となったのです。カポスが入ったいたビルも1年後には全員が退去しなければならない事情があって、引っ越すなら「今でしょ!」となりました。
「今でしょ!」言ってた!😆 pic.twitter.com/WMtmp45ePG
— おとうふちゃん (@kinuotoufu) January 15, 2021
こうしてセミナー会場を借りてカポスを併設させよう、というプロジェクトが始まったのです。
売上が低迷していましたが、いつかは戻ると信じ、
「こんな冷えた時期だからこそ投資のチャンスだ!」
と考えたのです。コロナ禍は何年か続くかもしれませんが、逆に言うと何年か持ちこたえれば問題ないということです。2020年の4月には資金調達を済ませ、1年くらい売上がなくても会社がつぶれない状態にしておいたのです。
最悪ではなかったものの、緊急事態宣言の影響を大きく受け、当院の4~5月の売上は目を覆いたくなるほど落ち込みました。幸い、夏以降は例年と同じ水準に戻りました。嬉しさはなく安堵感だけでした。
移転のコスト
移転コストは安くありませんでした。
移転先の家賃は仕方ないとしても、気分的に重いのが原状回復の費用です。原状回復の打ち合わせを現場で管理会社と行った際に「こんなにいじった例は過去にない」と言われました。どうやら借主で歴代一番の内装をしていたようです。
二社に見積もりをお願いして安い方を選びましたが、それでも金額に「うわぁ~」となりました。幸いなことは、コロナ禍の家賃補助があったおかげで負担が減ったことです。
当たり前ですが、入る時にいじればいじるほど出て行く時にかかります。資金がショートしてしまったら撤退もできません。怖いなぁ。
次に引越費用です。
副院長の佐藤が5社くらい選んで見積もりをとってくれました。驚いたのは価格の差です。上と下で3倍くらいの開きがありました。調べてもらっていなかったら、知らずに頼んでしまうところでした。隙のないリサーチに助けられてコストは最小ですみました。業者さんに支払う費用の元は患者さんから頂く施術料ですから大切に使います。ケチを言われてもよいのです。
小物は、私の自家用車を往復させて移動させました。
そして、新しい物件に支払う賃料です。内装の準備をするために患者さんを迎え入れる前から借りなければなりません。10月から借りました。オープンまでの3ヶ月間の家賃を支払っていました。旧と新の2つに支払うのも気持ちが重くなりましたが仕方ありません。
本当は昨年の12月にはオープンしたかったのですが、トラブルが重なって1ヶ月間遅れたのです。そのトラブルは、新しい院に施そうとした仕掛けに難航したからなのです。鍼灸院としては他に類のないものですので、いずれ紹介します。
はりきゅうルーム カポス オーナー(鍼灸師)
群馬に拠点を置き、東京と往復しながら慌ただしく仕事しています。効果がわかりやすい鍼灸を求めて研究の日々。その成果をカポスにどんどん投入しています。
・養気院 院長
・株式会社 活法ラボ 代表
・一般社団法人 整動協会 代表
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