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【保存版】突発性難聴の鍼灸治療で効果がありそうなツボを整理してみました

" 耳鳴, 突発性難聴, 栗原誠 "

2021年8月22日

突破性難聴の原因は?

突発性難聴は感音性難聴の一種です

当院には突発性難聴で通院されている方が多数いらっしゃいます。そのほとんどは、病院で治療中か、病院での治療を終えても十分に改善せずに悩んでいる方です。突発性難聴は時間との勝負です。鍼灸治療も早ければ早いほどよいです。

 

とはいえ、鍼灸院では何をされるのか不安だから「病院で治らなかったら…」と考える人が少なくありません。その気持ちはよくわかります。私たちも、病院を受診すること、病院での治療をすることはよいと考えています。

 

聴力が低下する原因は、突発性難聴とは限りません。何かの病気が関係している可能性もあります。そういう不安を消すためにも病院を受診することが大切です。

 

では、突発性難聴の原因はなんでしょうか。原因がみつからないと突発性難聴と診断されます。つまり、原因不明の突然聴力低下が突発性難聴です。

 

原因がわからないので特効薬もありません。

 

考えてみると、原因がわからなければ治療のしようがありませんよね。理屈はそうなのですが、何もしないというわけにもいきませんから、効果がありそうな薬が処方されているわけです。

 

当院に来院する方に処方箋を見せてもらっているのですが、初期にステロイド系のお薬が処方されている場合が多いです。でも、特効薬と言えるものではありません。「効果を示す場合がある」という事例を根拠にして処方されているわけです。改善に至る機序が詳しく説明できなくても、統計的に有効性が示されるとそれが根拠になります。

 

突発性難聴に効くツボはあるのか

突発性難聴と耳鳴りでよく使うツボ

検索すると、各鍼灸院が「突発性難聴によく効くツボ」を紹介しています。しかし、科学的に効果が証明されたものでなく、各鍼灸院の経験であったり「昔から言われているので効果があるはず」と考えてのものです。

 

ある症状に特別な効果を示すツボを、私たち鍼灸師は「特効穴(とっこうけつ)」と呼んでいます。「穴(けつ)」はツボという意味です。

 

突発性難聴の特効穴はあるのでしょうか。鍼灸師としては、ズバリ答えたいところですが、難しいのが実際です。しかし、鍼灸には効果がないという結論ではありません。鍼灸院に通った人の中に改善している人がいるのは事実です。もちろん、一人や二人ではなく数えきれません。

 

各鍼灸院には経験が蓄積されています。使ったツボをカルテに記録している鍼灸院もあれば、そうでないところもあります。当院は使ったツボは必ずカルテに記録しています。

 

来院時には「あれからいかがですか?」と聞こえに変化があったかどうかを確認しています。変化があれば好転の兆しとて使ったツボを振り返るようにしています。また5回の施術を終えたあとは、耳鼻科で聴力検査をすることをおすすめしています。

 

当院でも簡易的な聴力テストを行っています。これを長年繰り返していると、変化があったケースに共通点が見えてくるのです。

 

とはいえ、一鍼灸院の経験という域を超えることはできません。突発性難聴に効果のあるツボを割り出すためには、全国の鍼灸院から症例を集めるのが早道です。実際、その取り組みが始まっています。

 

2年前から運用が始まったツボネットには、理念を共有している鍼灸院から症例が集まっています。突発性難聴も例外ではありません。突発性難聴45件の他、関連する症状として難聴17件耳鳴63件が集まっています(2021年8月22日時点)。

 

症例が集まるほどに、この情報の価値は上がっていきます。

 

実際に使われているツボ

それでは、ツボネットを参照して実際に使われているツボを確認してみましょう。

 

突発性難聴の治療に使われているツボ

 

続きがありますので、数が多い方から10番目まで、こちらに書いておきます。リンクをクリックすると、そのツボの情報に飛べます。

 

1.養老(ようろう)

養老

 

2.合谷(ごうこく)

合谷

 

3.後谿(こうけい

後谿

 

4.陰谷(いんこく)

陰谷

 

5.地天(ちてん)

地天

 

 

6.中渚(ちゅうしょ)

中渚

 

7.玉竧(ぎょくしん)

玉竧

 

8.築賓(ちくひん)

築賓

 

9.六谿(ろっけい)

六谿

10.臀蓋

臀蓋

 

ツボ押しで効果はあるのか

ここに紹介されているツボを指で押せば効果が突発性難聴が治る可能性があると思ったかもしれません。でも、ちょっと待ってください。ツボの付近を気持ちよく押したり揉んだりすることはできても、治療効果があるとは限りません。

 

鍼灸師がなぜ鍼や灸を使うのか考えてみるとわかります。こうした道具を使うのは指で刺激するよりずっと効率的だからです。ツボの効果をしっかり引き出すには、ツボのみを刺激することが大切です。だから、ピンポイントで刺激できる鍼を使うのです。お灸の場合も、ピンポイントで刺激したい場合には透熱灸という方法を用います。

 

そもそも、鍼灸院における鍼灸でも、効果があるという十分な根拠がありません。ですから、指で刺激しても効果があると約束することはできません。ネットで検索すればたくさんのツボが出てきますので、押してみたくなるかもしれません。ですが、ツボ押しをしながら過ごすのはおすすめできません。発症から時間が経てば経つほど治りづらくなるのが突発性難聴だからです。

 

発症から日が浅い方が改善しやすいです。

 

お仕事や家事で忙しいかもしれません。しばらく様子をみてみようと何日も過ごしてしまう方がいらっしゃいます。

 

「明日には治っているかもしれない」

 

と思う気持ちは捨てて、すぐに耳鼻科を受診してください。耳鼻科と同じ日に鍼灸院でもかまいません。医師から「突発性難聴」と診断された場合には、鍼灸が役立つ可能性が十分にあります。他に「低音障害型感音難聴」や「メニエール病」と診断された場合にもお受けしています。病院で処方されたお薬を飲みながら鍼灸を受けることもできます。

 

鍼灸院の選び方

鍼灸は病院の治療と並行して行うことができます。どこでも対応できるわけではありませんので、気になる鍼灸院に問い合わせをしてみてください。早ければ早いほど、少ない通院回数で改善が期待できます。そして完治の可能性も上がります。希なケースですが、発症した当日や翌日に鍼灸をしたら、1回の施術で聴力に完全に戻ったという例もります。

 

実際の施術では、鍼灸師がお体に合わせてツボを選びますので「このツボを使ってください」とお願いしないでください。ここで紹介したツボは一例です。他にツボはたくさんあります。一度行ってみて安心できると思ったら、その鍼灸院の方針に合わせてみてください。3~5回でよい兆候が見えなかったら別の鍼灸院に相談してもよいと思います。

 

鍼灸院によっては、誰に対しても同じツボを使います。お一人お一人、お体は違いますし、その日のコンディションもあります。施術に入る前にしっかりチェックしてくれるところをおすすめします。

 

まとめ

原因不明の難聴である突発性難聴に対して、実際の鍼灸院で使われているツボを紹介しました。これらのツボを指で押しても効果があるかどうかはわかりません。症状が出たらすぐに耳鼻科を受診して、鍼灸院も検討してみてください。お薬を飲みながら鍼灸治療を受けることもできます。迷っている時間は本当にもったいないですよ。

この記事を書いた人

はりきゅうルーム カポス オーナー(鍼灸師)

群馬に拠点を置き、東京と往復しながら慌ただしく仕事しています。効果がわかりやすい鍼灸を求めて研究の日々。その成果をカポスにどんどん投入しています。

 

養気院 院長

株式会社 活法ラボ 代表

一般社団法人 整動協会 代表

 

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カテゴリー: 耳鳴, 突発性難聴, 栗原誠.
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