専門学校では教えてくれない鍼灸国試マル秘対策
坂口です。
パッと読む見出し
・マル秘その1:4択の発想を変えてみる
・本当に確率通りになるの?
・マル秘その2:選択肢の”仲間はずれ”を探す
・暗記をド忘れしても大丈夫
・1問目がわからなくても焦らないで
年が明け、今年も鍼灸国家試験のシーズンがやってきました。
今日のテーマは「鍼灸国家試験で合格点を取るためのテクニック」です。
さっそく解説していきます。
読み終わるころには「こんなやり方もありかな」と思っていただけるはずです。
マル秘その1:4択問題の発想を変えてみる
鍼灸国試の合格ラインは約60%だと言われています。
4択問題が160問あるので(すべて1問1点)、その60%は96問。約100問正解で合格です。
発想を変えてみましょう。
「国試は始まる前から25%正解している」のです。
実際の国試は160問ですが、話を簡単にするために10問のテストで考えてみましょう。
このイラストは後ほど解説します。まずは読み進めてください。
4択問題は必ずどれか一つが正解です。答えがわからず選んでも、25%の確率で正解できます。
しかし、答えがわからない問題ばかりではありません。あなたが「これは絶対違う」と思う選択肢を1つ削れば3択問題になり、確率は25%から33%に上昇します。
さらに2択まで絞りこむと、50%になります。
自信を持って回答した問題は、確率100%です。
つまり確率で考えると、初めから25%は正解しているのです。
また、それぞれの確率を点数に換算すると、すべての問題が1問1点なので、次のようになります。
これをふまえて、先ほどのイラストを見ます。
1問1問を正解or不正解で考え0からスタートするのではなく、「25%からスタートして合格ラインの60%を超えるよう積み重ねていく」のです。
このイラストを見ると、自信ありは10問中4問だけです。3問は全然わかりません。
にも関わらず、トータルで60%を超えています。
普通なら「4問しか自信がない、どうしよう」と不安になるでしょうが、発想を変えると「4問も自信があれば、あとは確率で何とかなる」になります。
やってはいけないのが、問題を捨てることです。最終的にはいずれかの選択肢を選ばなくてはいけませんが、それまでに「1つでも削れないか?」と粘ることが重要です。
本当に確率通りになるの?
難しい問題の配点が高いと確率のテクニックは使えませんが、鍼灸国試では全ての問題が1問1点です。
難しい問題は選択肢を絞り確率を上げ、簡単な問題を確実にとればいいのです。
また、問題数が多いと確率通りの結果が出やすくなります。
サイコロを6回ふってもすべての目が1回ずつ出るわけではありませんが、サイコロを何回もふると、それぞれの目が出る確率はおよそ6分の1に近づくのと同じです。
マル秘その2:選択肢の ”仲間はずれ” を探す
次に紹介するテクニックは、「正解がわからない時は問題文を見ない」です。
とは言え問題文をまったく無視するのではなく、いったん視点を変えて選択肢だけを見ます。
実際の過去問を見ながら解説していきましょう。
鍼灸国試過去24回すべての問題が掲載されている、web参考書ことコクシーランドからお借りしました。
問71.脱水を起こしやすいのはどれか(第24回ー臨床医学各論)
①胃下垂
②大腸ポリープ
③腸閉塞
④食道憩室
正解は「③腸閉塞」です。
仮に、この問題がわからないとしましょう。問題文だけを見て ”仲間はずれ” を探します。
すると「③腸閉塞」だけが強い腹痛をともなう即病院行きの症状であることに気づきます。
これ以上ヒントが無ければ③を選んでも良いのですが、この問題ではもう一つのアプローチがあります。
選択肢をざっくり見て、「何の話をしているか?」をチェックします。
①胃下垂 | ←胃の話 |
②大腸ポリープ | ←大腸の話 |
③腸閉塞 | ←腸の話 |
④食道憩室 | ←食道の話 |
それから問題文を見て、「脱水起こす→水分を吸収するのは大腸」だとわかれば、選択肢を②と③に絞れます。
さらに「腸が閉塞したら、水分の吸収どころではない」と気づけば、正解の③にたどり着きます。
また国試で、聞いたこともない単語が出てきても心配いりません。
あなたが知らない単語は、試験会場で隣に座っている人も知りません。
60%以上とれば皆が合格できるのだから、みんな間違えている問題はあなたも間違えていいんです。
暗記をド忘れしても大丈夫
「問題文を見ない」は暗記をド忘れした時にも使えます。
再び、コクシーランドからお借りします。
問74.急性期リハビリテーションの内容で正しいのはどれか。(第24回ーリハビリテーション医学)
①入浴動作訓練
②排痰訓練
③職業前訓練
④階段昇降訓練
選択肢だけを見て「何の話か?」を問題の右側に書きます。
①入浴動作訓練 | ←生活の動作の話 |
②排痰訓練 | ←痰を出す練習の話 |
③職業前訓練 | ←仕事の話 |
④階段昇降訓練 | ←生活の動作の話 |
すでに「②排痰訓練」があやしいですが、ここで問題文を振り返ると「急性期」という単語が目につきます。
「急性期、ってことは症状が激しく出てる時か…そんな時に『お風呂入る練習』したり『仕事の準備』したり『階段昇ったり降りたり』してる場合か?痰がノドにつまったら息できない」
と考えれば、正解の②にたどりつきます。
教科書を必死に読んで覚えた内容を国試当日にド忘れしても、いったん深呼吸。
選択肢の”仲間はずれ”を探し、正解にせまりましょう。
1問目がわからなくても焦らない
いかがでしたか?
「国試は始まる前から25%正解している」
「正解がわからない時は問題文を見ない」
2つの方法を紹介しましたが、伝えたいメッセージは1つです。
それは「正解にたどりつく方法は1つではない」ということです。
不正行為はぜったいダメですが、「60%正解する」という最終目標に向かって、どんな解き方をしても良いんです。
問題も、1問目から解かなくても良いんです。1問目が難しくて動揺したり、そこで時間をロスするのは非常にもったいないので、わかる問題から解きましょう。
ただ、1問目から順番に解かない時はマークミスにくれぐれも注意してくださいね。
皆さんが合格し、晴れて鍼灸師になることを心から応援しています。
はりきゅうルーム カポス(鍼灸師)
本物の鍼を追究するために大阪からやってきました。
患者さんに「鍼って本当に効くんですね」と言ってもらえた時に、鍼灸師としてのやりがいを感じます。
好きな言葉は「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」 趣味はサウナ。
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