群馬研修日記・浦井編(21)「治す鍼灸師から、治さない鍼灸師へ」
浦井です。今日、養気院の患者さんに「ブログ読んでますよ〜」と声をかけて頂きました。びっくりです。ありがとうございました!
さくらんぼに頭突き!
”カポスの院長も知りたがる!?栗原オーナー25の秘密”続きです。
どんどん行きます〜。
おさらい↓
- きっぱり「治りますよ!」と言うが、「治しますよ!」とは絶対に言わない。
- 治療の線引きが潔い。「今日は出し尽くしました。ここまでで限界です」とキッパリ言うことがある。
傲慢だ!ってどう言うことですか・・・
「私の症状は治るのだろうか?」
患者さんにとっての一番の関心事はこれに尽きます。
栗原オーナーの口から「僕が治しますよ!」という言葉を聞いたことはありません。聞くのは「大丈夫、治りますよ」という言葉です。
「人を治せると思うなんて傲慢だ!」が栗原オーナーの口癖です。最初は意味がよく分かりませんでした。「人を治せる鍼灸師こそ素晴らしい」と当然のようにそう思っていました。
でも、ここに来て、そんなことないんだな〜と思いました。
「大丈夫、治りますよ」の言葉にある、二つの意味に気がついたからです。
ひとつは、患者さんの持つ力に対する信頼。
ふたつめは、自分の持っている技術で最善を尽くすという決意です。
人を治すのではない。勝手に治っていくのを少し手助けするだけだ・・・と。
その感覚こそが”活法”なのです。”活かす・法”と書いて活法。”患者さんを活かす法“が、カポスと養気院で行う古武術鍼法です。患者さんが自ら治るのを助ける、という考えです。
一方で、「僕が治しますよ!」であれば、活かしているものは”施術者自身の腕”かもしれません。自分が主役になっている腕自慢は、古武術鍼法とは馴染みません。
何を活かすかは、その人次第でしょ!
「治りますよ」にはジェントルマンの空気を感じます。(ジェントルマンって何?→こちら)施術者はエスコートに徹し、患者さんという主役を活かします。自分が主役になっていたら、この世界観は成り立ちません。
話は変わりますが、最近とっても美味しいおせんべいを食べました。このおせんべい屋さんは”米を活かす”だそうです。キャッチコピーが活法っぽい!思わず一枚撮ってしまいました。
かっこいい・・・。
線引きができるのは諦めが早いってこと?
栗原オーナーは患者さんに対して「今日は出し尽くしました。ここまでで限界です」とキッパリ言う時があります。最初に聞いた時には度肝を抜かれました。「えっ、そんなこと言っちゃっていいの?敗北宣言じゃないの!?」「それって無責任じゃないの!?」と。
養気院で治療見学に入るうちに徐々に分かってきたのは、決して敗北宣言ではないということ。今日のところはキッパリ手を引いて、次の治療の時にはしっかり次の一手を用意している。だからこそ出て来る言葉です。諦めが早い=治療の線引きが潔い、ではありません。
自分が主役ではいけないのです。患者さんが主役でなければなりません。自分が主役になっていたら「もっとやりたい、もっとできるはず!」と、どんどん深みにハマっていきます。そうなると線引きはいつまでたってもできません。
私は諦めが悪いタイプで、決まっていた施術時間をオーバーしがちでした。粘っていたのは自分のためだったのかな・・・と今は思います。
明日はカポスで院内研修です。それでは〜。
はりきゅうルームカポス(鍼灸師・柔道整復師)
地に足のついた成果を出せる鍼灸師でありたいと思っています。
何となくいい感じかも?というフワッとした鍼をするのでなく…。
その人のポテンシャルを最大限引き出す力が鍼にはあります。
お力になれたら嬉しいです。
好きな言葉は「真剣勝負」
格闘技・筋トレ・猫が大好きです!
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