患者さんとのコミュニケーションは会話だけじゃない
佐藤廉です。
養気院での研修が続いています。
養気院とカポスでは、整動鍼という共通の技術を使っています。
整動鍼は、栗原代表が臨床経験の中から見つけ出し、提案した技術です。
その技術を伝えるセミナーを、養気院・カポスを経営する㈱活法ラボ(代表・栗原)が開催していて、
私は活法ラボに入社する前から、そのセミナーに参加する鍼灸師の一人でした。
誕生してまだ5年の整動鍼ですが、その技術を学びたいという鍼灸師はどんどん増えており、セミナーには全国各地から鍼灸師が集まってきます。
東京だけで行われていたセミナーが、北海道、スペインでも開催されるなど、急速な広がりを見せています。
現在は、2017年に設立された「整動協会」と協力しながらセミナーを行っており、栗原代表、活法ラボの社員(養気院・カポスのスタッフ)は引き続き講師を務めています。
その応用セミナーが10/28・29に東京で開催されたので、私も参加してきました。
いつも満席のセミナー。
整動鍼に対しての気持ちが強い鍼灸師が集まってきているので、その熱はすごいものがあります。
なぜこれほどの熱量があるのか。
その秘密は、整動鍼と一般的な鍼灸が明らかに異なることにあります。
一般的な鍼灸は、体内の流れに着目してツボを選びます。
一方、整動鍼は、身体の動きやバランスに着目してツボを選びます。
動きから、身体の問題点を探したり、不調の原因にたどり着ける方法です。
しかも、動きは誰の目にも見えて、即効性があるので、客観的に効果がわかりやすいという特徴があります。
整動鍼に出来ること
整動鍼で動きを改善させると、痛みなどの症状がなくなります。
こう言ってしまうと、動きに関係する痛みでなければ対応できないのでは?と思われてしまうかもしれません。
(私はそう思っていた時期がありました。)
でも、そんなことはありません。
動きに関係ない症状でも対応できます。
たとえば、
「何となく背中が張っている」
「のどの調子が悪い」
「身体が冷える」
といった症状にも対応が可能です。
今回のセミナーは、そういった漠然とした凝り感、身体のだるさ、のどの症状、のぼせ、冷え、動悸などに対応していく内容でした。
触診はコミュニケーション
では、のどの不調や冷えなど、動きの観察が難しい時には、何を元にして身体の状態を把握するのでしょうか?
それは・・・「触診」です。
ツボを選ぶのもそうですが、身体の状態を知るためにも的確な触診が大事なことになってきます。
セミナーでも実技の時間を多く取り、参加者同士、ペアを組んで、講師のアドバイスを受けながら、お互いに練習し合います。
今回は応用セミナーで、整動鍼をすでにやってきている方々なので、ツボをとったり、問題のあるところを触られた時の感覚がとても自然です。
その中でも、ちょうどいい強さですごく安心できる触れ方であったり、しっかりとツボを捉えられている感覚もあれば、逆に、この押し方だと痛みの方が強くなって緊張してしまうかなと、感じることもありました。
その時、セミナーの理論を学ぶ時間に、栗原代表が言っていた「触診は単なる情報収集ではなく、患者さんとのコミュニケーションでもある。」という言葉を思い出しました。
「なるほど!そう捉えればいいのか。」と納得できる言葉で、聞きながら私は思わずうなずいていたのです。
私の場合、コミュニケーションというと、会話を思い浮かべることが多く、触診はコミュニケーションとは、別物として考えていたところがあります。
会話でのコミュニケーションは、もちろん大事なことです。
けれど、それだけではなく、触診もコミュニケーションの一つであり、触診の仕方次第で、患者さんを安心させることも緊張させてしまうこともあると、常に頭に置いておかなくては!と、話を聞いていて思ったのです。
いろいろな方の触診を受けたり、自分も触診させてもらう中で、
「触診で患者さんの情報を得ているのと同時に、患者さんに情報を与えている。」
ということも忘れてはいけないと再確認できました。
日ごろの研修に加えて、こういう機会があるのはとてもありがたいことです!この機会を逃さず、どんどんレベルアップしたいと思います。
真剣さの中に笑いもあり。
若干の疲れと、たっぷりの充実感を感じた2日間でした。
参加された皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。
はりきゅうルームカポス(鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
整動鍼の理論と技術に魅せられ、この道を究めたいと入社を決意しました。
不調を抱える方の力となれるよう励んでいきます。
趣味は、食べ歩き(お酒付き)
好きな言葉は、「人間万事塞翁が馬」
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