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NEWラムゼイハント症候群による顔面の麻痺症状

症状

旅行中に舌痛と口蓋の荒れを自覚し、その後顔面麻痺が出現した症例である。症状は日に日に進行し、目を閉じることが困難になり、うがい時の水漏れ、表情筋の麻痺による笑顔が作れない状態、耳の閉塞感および音の響きの変化、舌痛などの症状が出現した。医療機関を受診し「ラムゼイハント症候群」による顔面神経麻痺と診断された。同時に肩および首部の著明な筋緊張も認められた。症状により満足な生活が送れず、治療に専念するため休職することとなった。

  • 来院者

    女性

    40 代

  • 期間

    2023年8月 ~ 2023年10月
  • 頻度

    ほぼ毎日
  • 通院回数

    16回~20回

施術と経過

手足及び背部のツボに鍼を施術し、特に首肩周りの緊張緩和を図った。初回施術後、帰宅時には目を閉じることができ、上唇に一時間程度の自発的な動きが観察された。施術を継続し、4回目で表情筋に若干の改善が見られ、6回目では涙の分泌が改善した。11回目でまばたきがしやすくなるなど、段階的な回復が確認された。10回目頃から仕事を再開したため、疲労により一時的な症状増悪を認めることがあった。柳原法による評価では、初診時18点から19回目には38点まで回復し、治癒に至った。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

まとめ

本症例は「ラムゼイハント症候群」による顔面神経麻痺に対し、全身の調整を主体とした鍼施術を実施した。特に手足及び背部のツボへの施術と、頸肩部の緊張緩和に重点を置いたアプローチが有効であった。施術開始後、表情筋の機能は段階的に改善し、約4ヶ月(計19回)の施術で柳原法38点まで回復した。仕事再開後は疲労による一時的な症状増悪がみられたものの、継続的な施術により最終的に良好な回復が得られた。本症例から、顔面神経麻痺に対する早期からの継続的な鍼施術の有効性が示唆された。

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