鍼灸師の僕が耳鳴りと耳づまりになってしまったので、その時の体験を書いてみた
副院長の佐藤です。
当院は専門院として普段から難聴、耳鳴り、耳詰まりの方を多く診させていただいています。そんな自分が体験した耳鳴り、耳詰まり。どんなものなのか分かってはいても不安な時間でした。
あれ?耳鳴りがする
今年の3月頃のことでした。
何の気なしに耳を掻いた時に、突然強い詰まりと耳鳴りを感じたのです。これはまずいと思ったのものの、数分のうちに強い詰まりは薄れていきました。
残った詰まりと耳鳴りは、耳に意識を持っていかなければ気にならないレベルのものだったので、その時はそれ以上気に止めることはありませんでした。
ところが、時間が経つにつれ、高音のキーンという耳鳴りが頻繁に感じられるようになってきたのです。
四六時中ずっと鳴っているわけではないですが、以前より聞こえている時間は長く、回数も多くなり、耳の聞こえ自体も悪いような気がしてきます。こうなると、気になって耳のことが頭から離れません。
これは耳垢が詰まっているのか?それとも、難聴の可能性もあるのか?と不安が募り、耳鼻科へ行き、検査を受けることにしました。
結果、聴力は正常。耳垢も溜まっておらず、特に問題はないとの診断でした。
詰まり感は感じにくくなっていたので、問題ないなら大丈夫と思いつつ、耳鳴りが続く状態が気になっていました。
ずっと鳴っているわけじゃないし、大丈夫だろうという楽観的な気持ちと、鍼灸師としての経験から、このまま放っておいてしまったら良くなるチャンスを逃してしまうかもしれない、症状が悪化してしまうことありえるのではという不安な気持ちが交錯します。
どうするか‥
やはりここで何もしない選択はありません。
何か思い当たることはないかと考えました。
そして、一つのことが頭に浮かんできたのです。
なぜ耳の症状が出たのか?
浮かんだのは、鼻の問題。
私は季節の変わり目だけはよく鼻水が出て、後鼻漏(鼻水が喉のほうに落ちてしまう)にもなりやすくなります。喉に何かが絡んでいるような感覚は不快ですし、鼻を強くかんでしまい耳に負担になっているかもと感じたことがありました。
季節の変わり目の期間だけのことで、しかも毎年でもなかったので、そこまで気にしていなかったのですが、耳鳴りを感じるようになった時期はちょうどその時期と重なっていました。
鼻がつまりやすいのは左。耳鳴りも左です。
関係していると考えても良さそうです。
そこで身体の状態を確かめ、鼻詰まりと関係していそうなコリを緩める施術を自分自身に行っていきました。それを何度か繰り返すと、鼻の症状が落ち着いてきました。と同時に、耳鳴りを感じる回数が減ってきたのです。ゼロではありませんが、不快ではなくなっています。残っていた詰まり感もほとんど気にならなくなり、改善が見られたことでやっと安心できました。
鼻と耳の関係
難聴や耳鳴り、耳詰まりの方をみる時に
1.首肩のこり
2.顎関節の状態
3.鼻と喉のコンディション
を整えることが重要と当院では考えています。
実際にはいくつかの要因が複合していることも多いのですが、今回の自分の例でいうと、3との関わりが一番だったのではないかと思います。
難聴、耳鳴り、耳詰まりは、初期段階での早い対応がとても大切です。時間が経てば経つほど、改善が困難になるケースが増えていくからです。実際に症状が出てからいろんな情報を調べても対応が遅れてしまいます。
事前に何が関係しているのか、症状を改善させるためにどんな手があるのかと知っていれば、不安を感じながらも少し落ち着いて対応ができるのではないでしょうか。
自分の場合は軽く済みましたが、鍼灸院に来られる方は軽くない方の方が圧倒的に多いです。大変な思いの中で、何か方法はないかと探して探して来院されます。そういう方たちの力になれるような場所でありたいと改めて思った体験でした。
はりきゅうルームカポス(鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
整動鍼の理論と技術に魅せられ、この道を究めたいと入社を決意しました。
不調を抱える方の力となれるよう励んでいきます。
趣味は、食べ歩き(お酒付き)
好きな言葉は、「人間万事塞翁が馬」
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