1本の効果が分かる鍼
佐藤廉です。
養気院での研修も3週間が過ぎました。
だいぶ群馬の風の冷たさを感じるようになってきました。
臨床見学で見たもの
先日、栗原院長の臨床見学に入らせてもらいました。
患者さんは、栗原が代表を務める整動協会とスポンサー契約を結んでいるオートレーサーの大月渉選手です。
(栗原院長と大月選手)
カポスにも来院されることがあるとのことで、ご挨拶と見学をさせてもらいました。
大月渉選手のブログ『オオツキブログ』
この日の要望は、腰の重だるさ、股関節の痛み(開脚がしづらい)でした。
問診から始まり、痛みが出る動きと身体の状態を確認した後、1本目の鍼を打ちます。
数分後、
鍼を抜いて、最初に気になった動きと同じ動きをしてもらいます。
院長「先ほどと比べていかがですか?」
大月選手「さっきより股関節が開きやすいです。筋肉が張っている感じも減っています。」
私の目から見ても、最初より開脚の角度が広がっているのが確認できます。
(おー!さすが!!)
入社前から活法ラボ(養気院・カポスを経営する会社)が開催する鍼のセミナーに参加していた私は、セミナーで見ていた通りの変化を目の当たりにして、納得するのと興奮がごちゃまぜの状態です。
心の声が漏れないように大人しくしていますが、一気にテンションが上がります。
1本目の鍼で痛みを感じる部位が変わったので、それに合わせて触診をし、取穴していきます。
そして、また1本。
再び動きを確認します。
院長「もう一度開脚してみて下さい。」
大月選手「だいぶ良いですね!最初に引っかかっていたのもなくなっています。」
テンポよく進む施術。
触診にも取穴にも無駄がありません。
一般的な鍼灸では1本ごとに動きを確認するということは、ほぼありません。
最低でも10~15本は打って、その上で、どうですか?と確認する流れです。
その場合、どこの鍼がどれだけ効いているのか判断がつきません。
1本ごとに確認をするということは、その1本の鍼でどこに変化が出るのか分かっているからこそ、出来ること。
これは、従来の鍼灸にはない画期的なことです。
身体の状態の見極め
腰の症状があったとしても、股関節の状態が良くなれば、腰の症状が軽減することがありますし、その逆もまたしかりです。
鍼をやり過ぎてしまえば悪化させてしまう可能性や、回復の妨げになることもあるので、その見極めがとても重要になってきます。
その見極めをどうしているのか。
施術を見させてもらうにあたってポイントにしていた1つでした。
院長「今日はこれで大丈夫です。」
患者さんの訴えは聞き逃さず、最終的にどこまで緩んでいればOKなのか、その判断が明確でした。目的の場所が緩んでいることをしっかりと確かめて、施術は終わりました。
大月選手も笑顔です。
効果の確認が出来ること
鍼1本1本の効果を予測できると自信につながると、見学をして改めて思いました。施術がシンプルなほど、より問診や触診、取穴の精度は重要になってきます。
今回は初めて鍼を受ける患者さんではありませんでしたが、鍼を打つ時の声掛けも丁寧です。問診から患者さんが帰る時まですべてを含めての施術なのだと再確認させてもらいました。
精度を上げていけば、患者さんに喜んでもらえることも増え、自分も楽しくなる。
やるべきことが明確になってきています。
はりきゅうルームカポス(鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師)
整動鍼の理論と技術に魅せられ、この道を究めたいと入社を決意しました。
不調を抱える方の力となれるよう励んでいきます。
趣味は、食べ歩き(お酒付き)
好きな言葉は、「人間万事塞翁が馬」
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