東京研修日記・光山編 患者さんが納得できる「施術を上手に切り上げる方法」
養気院勤務の光山です。
※養気院はカポスのオーナーが院長を務める群馬の鍼灸院です。
私の似顔絵が完成しました。自分でも良く似ていると思うのでうれしいです♪
またまた東京での研修
7月24日~25日は、「整動鍼セミナー 臨床実践編」(活法研究会)に参加してきました。講師はカポスのオーナー(養気院院長)の栗原先生です。
私がここにいるのも、この技術に憧れたからです。
整動鍼を使っているのはカポス(東京)や養気院(群馬)ばかりではありません。セミナーには全国から鍼灸師が集まり、この2年で急速に広まっています。
鍼灸師同士の壮絶なバトル!?
整動鍼のセミナーは、実技を中心に行われることが多いのですが、今回のセミナーに限っては、臨床で直面している未解決症状や、克服したい問題をみんなで出し合い解決するという、いつもとは違うスタイルで、ディスカッション形式で進行しました。
私は入社して1ヶ月経っていません。
参加者の方が整動鍼の先輩です。先輩方の質問は、これから私がぶち当たる疑問になることに違いないので、一言も聞き逃せません。
1(栗原院長)対21人(セミナー参加者)の真剣バトル。
参加者のつっこんだ質問に答える栗原院長、その答えにさらにつっこむ参加者。
話が内容が高度すぎて付いていくだけで精一杯な私・・・
こんな患者さんの質問にはどう対応する?という質問では、栗原院長が「逆にどうするか教えてください。」と、参加者に答えを求める場面も(笑)
整動鍼の弱点
鍼をすることで身体は変化します。
特に整動鍼は、鍼をした後に、すぐ変化が見られます。
患者さんが変化に気づくほど、「ここも気になります。」「今度はこっちも。」「この動きでここが。」・・・という風に症状が増え、「どこで治療を終えればいいの?」と終着点が見えなくなります。変化がわかるだけに患者さんの欲求を必要以上にかき立ててしまう。強いて言うなら、これが整動鍼の弱点だと思いました。
体に加える刺激が多すぎると、患者さんの体は疲弊してしまいます。良かれと思って鍼を増やしても、結局は、患者さんの体を疲れさせているだけ、ということになるのです。
患者さんの気持ち
患者さんは「もっとやってほしい」、その気持ちわかります。でも「これ以上やったら体が悲鳴をあげますよ」というのが鍼灸師の本音です。施術には必ず引き際があります。
そうした事情は患者さんにはなかなか理解して頂きにくいので、「もっとやってくたら、もっとよくなるのに・・・」という気持ちを抱かせてしまいます。
これは、私たち鍼灸師が抱える大きな悩みの一つです。私も前の職場の時から悩んでいました。しかし、栗原院長には悩んでいる様子が見当たりません。
なぜ、あんなふうに自然に切り上げられるのだろう・・・
答えは、施術中ではなく、施術前にありました。
「今日は○○の症状までは、しっかり良くしますね。」
と施術前に、患者さんに必ずお伝えしています。その日の患者さんの悩みの優先度をあらかじめ聞いておき、その日の治療テーマを決め、計画を立てています。だから、その日の治療のゴールを患者さんが自然とわかるのです。
施術の見学をしている私にも「今日はここまで治療するんだな」と伝わってきます。
ちなみに
今回のセミナーで最も注目を集めた「シンスプリント-X(エックス)」。背部にある細い鍼がエックスとなった時、膝下に素晴らしい変化が起こります。
部活で走り込んでいる中高生によく使える鍼の仕方です。
はりきゅうルーム カポス姉妹院=養気院(鍼灸師)
群馬県にある養気院で、カポスと同じ鍼灸の技術を用いながら日々臨床に励んでいます。1つ1つ明確な変化を出すツボの可能性に魅了され、生まれ育った大阪を飛び出しました。
群馬の魅力も開拓中です。
・活法研究会 講師候補
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