頭痛の原因
頭痛の原因は隠れた肩こりにあります | |
一般的な原因
カポスが考える頭痛の原因を紹介する前に一般的な頭痛の分類を整理しておきます。
機能性頭痛
(慢性頭痛) |
片頭痛 | 血管性の痛み(特徴的な前兆:吐き気、嘔吐、閃輝暗点など) |
緊張型頭痛 | 筋肉性の痛み(肩や頚のこりと同様、頭部のこり) | |
群発性頭痛 | 片側の目の奥をえぐられるような激しい痛み | |
症候性頭痛
(危険な急性頭痛) |
くも膜下出血、脳梗塞、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫など |
この分類で言えば、鍼灸院が対応できる頭痛は機能性頭痛になります。いわゆる頭痛と呼ばれる一般的なものです。機能性頭痛は3つに分類され、片頭痛、緊張型頭痛、群発性頭痛と言われています。3つ目の群発性頭痛は、一般的な頭痛(機能性頭痛)の約1%ですので、私たちが頭痛と呼んでいるものは、ほとんどが片頭痛か緊張型頭痛のどちらからになります。
この2つの原因が解明できれば、しっかりと頭痛を治すことができます。片頭痛の原因は「血管説(セロトニン学説)」と「三叉神経血管説」が言われていますが、確かなことは分かっていません。緊張型頭痛は、肩こりの延長であると考えられています。この緊張型頭痛は機能性頭痛の70~80%だと言われていますから、肩こりを治せば頭痛のほとんどが治ることを意味します。
カポスが考える原因
機能性頭痛の中で、もっとも肩こりの自覚があるのが緊張型頭痛です。ですが、片頭痛も肩こりと密接に関わっています。片頭痛は血管が拡張した時に痛むことから、肩こり治療で悪化すると考える人もいます。しかし、実際はそのようなことは起こりません。
私たちの臨床経験から言えることは、緊張型頭痛と片頭痛では、肩こりのパターンが異なるということです。片頭痛に特有の肩こりは隠れていることが多いのです。
頭痛と肩こりの関係
肩や頚が凝った時に「肩こり」と一言で片付けてしまうことが、そもそもの誤りです。凝る位置によって起きている不具合は異なりますし、そのコリが体に与える影響も違います。
図をご覧下さい。これは、肩こりと頭痛の関係を理解して頂くために作成した概念図です。実際はこれほど単純ではなく複合的なものですが、説明のため簡略化してあります。頭痛のタイプによって、その原因となるコリが異なります。
肩こりにもそれぞれの原因があります。「頭痛の原因は肩こりです」と一言で片付けるわけにはいかないのです。頭痛を治そうと思うなら、肩こりを引き起こしている原因に迫っていかなければなりません。そのためには高い専門知識が必要です。
独自の頭痛12型
頭痛の分類は3つでよいのでしょうか。私たちは足りないと考えています。緊張型頭痛、片頭痛もさらに分類が可能です。独自に分類した結果、12の型に分けることができました。
分類の基準は痛む位置です。治療にあたっては「どこが痛いか」がもっとも重要であると考え、従来の分類は参考程度にしました。頭痛の型が分かればすぐに対処すべき肩こりの位置が特定できるようになっています。さらに、カポスは頭痛に関わる肩こりや頚こりの原因も特定出来ています。ですから、頭痛を根本から治療することができます。このように頭痛を細分化して対応できる鍼灸院は多くありません。
こうした方法はカポス独自のもので、頭痛と肩こりの位置関係は臨床の積み重ねで解明したものです。多く時間を費やしてきました。ツボにハリをしては頭痛の変化を確認し、という地道なテストを繰り返してきたのです。一人の患者さんに何度もテストできませんから、1回の治療でテストで分かることは限られています。毎日の臨床の中でコツコツとデータを積み上げて得られた関係です。
頭痛の原因となる肩こり
頭痛と肩こりの関係が分かっただけでは、精度の高い頭痛治療はできません。肩こりの原因にしっかりアプローチする必要があります。凝っている所にハリをするだけでも、コリが緩んでラクになります。ただし、このような方法は、肩こりの原因にアプローチしているとは言えません。
肩こりは、骨格的な問題でも内臓の不調でも起こります。ですから、筋肉や骨に詳しいだけでは万全とは言えません。内臓からの影響も考えながら原因を探さなければなりません。こうしたことから、頭痛治療は総合治療であると言えます。鎮痛剤を使い続けたくない方は、頭痛の根本原因を解決してください。
鎖骨 | 大胸筋 | 肩甲骨 |
胸椎 | 肩関節 | 肘の関節 |
手首 | 仙骨 | 仙腸関節 |
坐骨 | 梨状筋 | アキレス腱 |
胃腸 | 子宮 | 心理的要因 |
その他(内臓疾患、精神異常) |
頭痛治療の問題点
鎮痛剤をやめられない
痛みを軽くしたいのか、根本から治したいのか。気持ちを固めることが必要です。痛みを軽くするだけなら鎮痛剤がお手軽です。でも、本当に治そうと思うならお薬には限界があります。根治をお考えになるなら、いつかは鎮痛剤とお別れしなければなりません。覚悟と勇気が必要です。
治すことをあきらめている
たとえば「片頭痛は治らないから一生付き合う病気」と思っている方が少なくありません。病院のドクターに「治りません」と言われても、それは「クスリでは治らない」という意味です。あきらめる必要などありません。私たちが最初に行う仕事は「この頭痛は治るかもしれない」という気持ちに導くことです。そのために、本当の原因を探すことから始めております。
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