子供の花粉症
子供でも花粉症はあるの?
子供でも花粉症はあります。原因となる花粉が増えると共に花粉症発症の低年齢化が進み、幼稚園・保育園から花粉症の子も増えてきています。4人に1人の子供が花粉症というデータもあります。
マスクを嫌がったり薬の副作用を嫌がったりなど子供の花粉症は予防や対策がしづらい事もあり、年々増加傾向にあります。
子供の花粉症のサインを見落として気づけないとさまざまな問題が生じてきます。
子供の花粉症デビュー率
毎年のように「今年は花粉〇倍です」といったニュースが流れています。1990年代から比べると確実に増加してきている花粉症。その中でも子供の頃から花粉症をデビューしてしまっている人が多いと言われています。最も多いのは4歳~6歳ぐらいがデビュー率が高いです。大人の約2倍もの発症率です。次いで10代です。原因としては幼稚園・保育園ぐらいになると外で遊ぶ機会が多く、その分花粉にさらされる時間も長くなります。さらにマスクなどの予防も子供にはあまりできません。さまざまなアレルゲンに敏感な幼少期に大量に花粉を体内に入れてしまうと大人よりも少ない量で花粉症が発症してしまいます。
またデビュー率が4~6歳に多いのは遺伝も関係しています。保育園・幼稚園に通っている子供のお父さんお母さんは花粉症が流行しだした1990年代を過ごして来た方が多く花粉症の親も多いです。親が花粉症だと高確率で花粉症になりやすい子供が生まれます。今の4歳~6歳と10代は生まれつき花粉症になりやすい体を持って生まれてきているので、デビュー率が低年齢化しているのは遺伝も背景にあると思います。
子供の花粉症で出る症状 大人との違い
子供の花粉症は大人の4大症状とは少し違う形で出てきますので風邪と勘違いされるお父さん・お母さん多いので注意してください。
大人の4大症状の1つであるくしゃみ。子供の花粉症は出ない事が多いんです。
子供の花粉症だとくしゃみよりも鼻づまりの方が症状として強くでます。
テレビを見ている時に口を無意識にあけている姿をよく見るときは、鼻呼吸がうまく出来ずに口呼吸になっています。日常生活で口呼吸になっていないかよく観察してあげてください。
鼻水は大人だと水っぽいサラサラしたものが出ますが、子供は粘っこいものが出やすいので風邪とよく間違われます。
目の症状も比較的強くでますので目が赤かったり、寝ている時に目をかく事がないかどうかも注意深く見てあげてください。
目の痒さは風邪のときは出にくいので花粉症を判断する要素のひとつとしてみるのもいいと思います。
大人 | 子供 | |
くしゃみ | よくでる | あまりでない |
鼻水 | サラサラしている | 粘っこい |
鼻づまり | よくでる | 特によくみられる |
目のかゆみ | よくでる | 比較的強くでる |
子供の花粉症のサイン
子供は花粉症の症状が出ていてもそれが花粉症だとは知りません。なのでお父さんお母さんが注意深く行動を見ておく必要があります。その際のチェックポイントを上げます。
・いつも又はある時期になると鼻が詰まっている
・口を開けていることが多い
・集中力がいつもより持続しない感じがある
・いつも又は普段よりも眠そうにしている
・目をこする動作が多い
・食欲が少しなくなってきた
生活のなかでこのようなサインが見られたら花粉症の可能性がありますので病院での検査をおすすめします。
他にも最近になってわかってきたのは花粉症の子供はフルーツアレルギーを一緒に持っているケースがあります。
バナナやりんごを食べたときに喉が痒いような事があれば花粉症も一緒にもっている可能性があるので注意が必要です。
花粉症は単なる鼻づまりや目のかゆみで終わらない場合もあり、合併症を引き起こす危険性があります。
特に子供は症状が出ていてもなかなか出ださず見落としてしまう様なことが多々あります。
普段から子供をよく観察し早期発見、早期治療をしましょう。
放置してしまうとさまざまな合併症を引き起こしてしまう可能性があります。
花粉症が勉強の効率を低下させる
花粉症は勉強の効率を著しく低下させます。特に受験を控えている子供にはデリケートな問題です。
・目や鼻をかゆがって集中できません。
・鼻がつまると頭がボーっとして集中できません。
・夜に鼻がつまりよく眠れていないので日中に眠くなってしまう。
・薬を飲ませても副作用で眠くなってしまい対処のしようがない。
症状がひどくなると勉強に集中できなくなり効率が下がります。しかし薬を服用して症状を抑えると副作用の眠気などが出てきて勉強の効率が下がります。この悪循環に陥ってしまうと親も子供もストレスになってしまいます。
あるデータでは花粉症が勉強に影響していると感じる子供は約9割います。一方、親の立場から子供の花粉症は勉強に影響していると感じている人は約5割います。残りの約半数の親は花粉症が集中力に関係していないと思っています。もしくは子供が花粉症だと気づいていない可能性もあります。
子供が花粉症にかかると症状だけではなく生活のなまざまな所に影響が出てしまいます。普段生活を共にして子供の全てを把握しているお父さんお母さんも気づけないような場合もあります。より良い受験生活を送るためにも早期発見・早期治療をお願いいたします。
花粉症の遺伝
現在花粉症は100%遺伝するわけではなくある程度遺伝すると考えられています。
花粉症はアレルギーの一種なのでアレルギー性皮膚炎(アトピー)や喘息と同じように遺伝する可能性はあります。
片方の親が花粉症だと子供に遺伝する確率は少し高くなります。
両方の親が花粉症だとその確率はかなり高くなります。
両親が花粉症を持っている方は子供も注意して見てあげましょう。