春の花粉症
春の原因となる花粉症を細かく見て行きましょう。
ヒノキ科
スギとは
真っ直ぐの木という意味の「直木(スギ)」ということから言われたという説が有力です。
日本人の花粉症の80%を占めると言われています。
スギの花粉の季節は2月から始まり4月ぐらいまで続きます。
スギは昭和20年代から植林を始め、昭和40年代後半に壮年期となり飛散するようになりました。
スギは本州を中心に存在し、北海道や九州にはほとんど存在しません。
スギは風媒花という雄しべまで花粉を飛ばす手段とする植物で、時に300キロ先まで飛ばす事もあるぐらい広範囲に飛散します。
ヒノキとは
名前の由来は2つの説があげられています。
1つ目は、数字から来ている説です。昔から数字数える時は「1.霊(ひ)、2.増(ふ)、3.身(み)、4.世(よ)…」と勘定していました。最高級のもの、つまり1番目の数字である「霊(ひ)」の木という説。
2つ目が、すぐに火がつくことから「火の木」と呼んだという説です。
ヒノキはスギから遅れる事半月から1ヶ月、時期としては早いところで2月から5月上旬のゴールデンウィークごろまで飛散します。
植林時期もスギから遅れる事10年、昭和30年代に植林が増え始め現在では同等の数が植林されていると言われています。
増えるスギ・ヒノキの混合花粉症
現在では同等の数が植林されているスギとヒノキですが、花粉の飛散量は圧倒的にスギの方が多いです。
このため、スギの花粉症になっている方が多いと言えるでしょう。
しかし、現在ヒノキの花粉症は増加傾向にあります。その理由がスギとヒノキの花粉は共通抗原性があるといわれており、構造が似ている事からスギの花粉に反応する方はヒノキの花粉にも同様の反応が出る方が多いです。
スギ花粉の方でゴールデンウィークぐらいまで症状が出る方は、ヒノキの花粉症も併発している可能性があります。気になる方は一度病院で調べてみるとよいでしょう。(詳細ページ≫病院へ)
カバノキ科
シラカバとは
白い樹皮の「カンバの木」という意味で、別名シラカンバと呼ばれます。
高原に多く存在しているため、長野県や北海道に多く分布しています。
そのため長野や北海道にシラカバ花粉症は多く存在します。
世界的に見るとスカンジナビア半島に多いようです。
また、スギと同じく風媒花で主に5月から6月に花粉が飛び始め、夏に近い時期に花粉症の症状が出現します。
ハンノキとは
湿地に多く、燃やすと良い炭が出来ることもあり全国各地に生えています。
特に多い地域は北海道と六甲山に分布してます。
また、シラカンバと共通抗原性があるため、シラカンバとハンノキの花粉症を併発される方が増えて来ています。