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NEW移乗介助時に生じた腰の痛み

症状

看護師として勤務中、患者の移乗介助の際に左腰部に急激な痛みが出現している。発症から5日経過した初診時には、左腰部の痛みを訴えており、特に動作時に症状が増悪する状態であった。日常生活においては体を使う仕事に支障をきたし、周囲のサポートを受けながらの勤務を余儀なくされている。医療機関での診察歴はない。初診時の所見として、前屈時の可動域制限が顕著であった。

  • 来院者

    女性

    50 代

  • 期間

    2022年9月 ~ 2022年10月
  • 頻度

    週1回程度
  • 通院回数

    4回

施術と経過

初回施術では、前屈動作の改善を目的として肩と足のツボに鍼を行った。その後、しゃがみ込み動作時の違和感に対して足の甲のツボにも施術を追加したところ、さらなる改善が得られた。初回施術後から2回目の来院までの間に、左腰部から腰全体に痛みが広がったものの、2回目の来院時にはその症状は落ち着いていた。2回目以降は臀部のツボへの施術も加えたことで、左腰部の軽度の違和感程度まで改善した。3回目では仕事中のコルセット着用で対応可能となり、4回目では着用の必要もなく仕事が遂行できるまでに回復している。

使用したツボ

ツボのアイコンからツボの詳細が見られます

まとめ

本症例は、看護職の移乗介助時に発症した急性の腰部痛である。前屈動作の制限に着目し、肩と足のツボへの施術から開始したことで、初回から動作の改善が得られた。一時的な症状の拡大があったものの、臀部への施術を加えることで症状は着実に軽減し、4回の施術で職務遂行が可能なレベルまで回復した。腰部への直接的なアプローチではなく、関連する部位への段階的な施術が奏功した症例である。予後としては、適切な動作指導と定期的なメンテナンスにより、再発予防が期待できる。

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