NEW慢性的な首肩こりから生じためまいと目の違和感
症状
主訴は、めまい、右目の焦点が合わない感覚、首肩のこりである。首肩のこりは10年以上前から継続しており、めまいは2ヶ月前から悪化している。右目にはシュワシュワする違和感があり、首肩は全体的な張りを感じている。症状の程度は日によって変動があり、常に気になる状態が続いている。MRI検査では特に異常所見は認められていない。初診時の所見として、動作制限は見られないものの、首肩部の筋緊張と頭部の熱感が確認された。
-
来院者
女性
30 代
-
期間
2023年7月 ~ 2023年9月 -
頻度
月3回程度 -
通院回数
7回
施術と経過
熱を下げるための経路を確保することを目的に、首肩周辺の緊張緩和を図った。具体的には、背中やお尻、足のツボに鍼を施術した。初回施術後、首肩周りに軽度の改善が見られた。2回目の施術時には後頭部痛が出現したため、後頭部を中心にアプローチを行った。3回目は施術間隔が空いたこともあり、後頭部の症状は改善したものの、首肩のこりと軽度のめまいが再発した。4回目の施術後にはめまいが消失し、7回の施術を経て症状は大幅に改善した。
使用したツボ
まとめ
本症例では、首肩のこりが長期化する中で、めまいと眼症状が出現したケースである。MRIでは異常が認められなかったことから、首肩の慢性的な筋緊張が頭部への血流に影響を与え、めまいや眼症状を引き起こしていた可能性が考えられる。施術では、熱の循環を促進するために首肩の緊張緩和と末梢部への刺激を組み合わせたアプローチを行った。症状の変化に応じて後頭部への施術を追加するなど、柔軟に対応したことで効果的な改善が得られた。今後は、首肩のこりの再発予防のために定期的なケアの継続が推奨される。