花粉症の症状
花粉症の症状はアレルゲンが体内への侵入を防ごうとした過敏な反応です。つまり人間本来の防御機能である免疫反応が過敏になってしまった状態です。
花粉症にはさまざまな症状がありますが大きく分けて4つ症状が出ます(4大症状)。
それ以外にも二次的影響として眠気、集中力低下、肌荒れ、のぼせ感などがあります。
くしゃみ
花粉症のほとんどの方が悩まされている症状です。くしゃみはアレルゲンとなる物質が体内に入って来た時にそれを吹き飛ばそうという生理的な反応です。
花粉症のくしゃみは連続して発作的に出ることが多いのが特徴になります。一度くしゃみが出るとそれが引き金になりくしゃみ、鼻水、のぼせ感などの花粉症の症状が出始める方も多いです。
くしゃみは時速300キロにもなり新幹線よりも速いことがあります。
鼻水
鼻水はアレルゲンとなる物質が体内に入って粘膜に付着した際にそれを敵とみなして鼻から洗い流そうとする反応です。花粉症の鼻水は水溶性(さらさら)で無色透明の鼻水であることが特徴です。
鼻水の正体は血液です。鼻にはたくさんの毛細血管が集中しており、その血管が拡張することによって血液中の成分が滲出して鼻水となります。血液の赤い色の元となるヘモグロビンは鼻水には含まれていないので鼻血以外では赤くはなりません。
風邪の場合は粘着性(ドロドロ)で黄色や緑色の鼻水が出ます。
鼻づまり
花粉(アレルゲン)によって鼻粘膜に炎症が起き粘膜が腫れる。それによって空気の通り道が狭くなり鼻づまりがでます。ひどい場合は炎症が繰り返されると粘膜が肥厚を起こし常に気道が狭い状態が続いてしまいます。
鼻づまりが起きると口呼吸になります。口呼吸をしていると口内や喉が乾燥しウイルスや細菌に感染する可能性が高くなります。
また脳が慢性的に軽い低酸素状態になるので、集中力の低下やいびき、頭痛の原因にもなります。
目のかゆみ
花粉症の場合アレルギー性結膜炎によって目のかゆみがでます。結膜とはまぶたの裏と白目の間にある粘膜の事です。ここで炎症が起きると目のかゆみや充血、涙がでるなどの症状がでます。花粉症ですと重度の場合が多く、眼を取り出して洗いたいなどの発言をされる方もいます。
合併症
花粉症や慢性鼻炎を長い間放置しておくとさまざまな合併症につながってきます。
蓄膿症(副鼻腔炎)
この病気は20代~60代のうち約12%の罹患率があり、決して少なくない病気です。
副鼻腔という鼻と目の奥にある空間に炎症が起きている状態。
原因は花粉症、風邪、歯茎の炎症、気圧差などがあります。発熱、膿のような鼻水、膿の生臭いにおい、鼻づまり、頭痛、アゴや歯の痛みなどがあります。
長引くと慢性化してしまいます。
中耳炎
細菌やウイルスが喉と耳をつないでいる管(耳管)を通って耳(中耳)に入り炎症が起きている状態。耳管がまだ未発達な子供に多いです。花粉症だと耳管の粘膜が腫れ耳管の働きが悪くなると中耳炎が起きやすくなります。
発熱、耳の痛み、耳漏(みみだれ)、耳が詰まっている感じ、耳鳴りなどがあります。
簡易的な予防法
・風邪を長引かせない事
・鼻水、鼻づまりは放置しないで治療する事
・鼻をすすったり、強くかんだりしない事
気管支喘息
空気の通り道である気管支がアレルギーなどで炎症を起こし過敏になります。
花粉症によって慢性的にある気管支喘息がひどくなる場合や、花粉症が原因で気管支喘息を発症する場合もあります。
発作(息苦しい)、咳、タンがある。症状は夜間から朝方の時間帯に悪くなる人が多いです。
アレルギー性結膜炎
目の結膜(目の裏側)に炎症が起きて過敏になっている状態です。
かゆみ、充血、ドライアイ、異物感、涙目、まぶたが腫れるなどがある。目をかいてしまうとそれを引き金にさらにかゆみみが増していきます。しだいに肌が荒れてきたり目じりが切れて出血したりもします。