花粉症のツボ
一般編
「花粉症がツボで本当に治るの?」
このページをご覧になっている方は、そんな気持ちでここに訪れていると思います。テレビ、雑誌、書籍なで、花粉症に効くとされているツボはたくさんあります。確かに、紹介されたツボを押したりすると一時的にスゥーと症状が和らぐことがあるでしょう。
鍼灸院で花粉症の治療を受けた方もいらっしゃると思います。鍼灸で花粉症の治療を行っているところは珍しくありません。ただ、治療と言っても症状を一時的に緩和させることが目的で、根本的に花粉症を治そうと考えているところは極めて少ないと思われます。
実際のところ、多くの鍼灸院が行っている花粉症治療は、鼻の通りを一時的に改善させるものであり、花粉症の根本治療を目標としてはいません。鼻の通りをよくするツボは知られていても、花粉症そのものを治すツボは専門家も知らないというのが実状です。それだけ花粉症の治療は難しいとも言えるのです。
鼻の通りを改善させるツボ
【百会(ひゃくえ)】頭のてっぺんにあります。頭痛、めまい、耳鳴など、使用範囲がとても広いツボです。 | |
【上星(じょうせい)】髪の毛の生え際から少し上にあります。目の痛み、めまい、鼻づまりなどで使用されるツボです。 | |
【印堂(いんどう)】左右のまゆげの間にあります。鼻水、鼻づまりの他、精神を安定させる目的使用されることが多いツボです。 | |
【迎香(げいこう)】鼻の穴のすぐ外側にあります。鼻水、鼻づまりによく使われます。 |
【攅竹(さんちく)】まゆげの内端にあります。目がショボショボしたり目の上がモワッと気持ち悪い時に使用します。 | |
【睛明(せいめい)】目頭と鼻の骨の間にあります。目が疲れると思わず手で押したくなるところです。目の症状を和らたり、鼻の通りを改善させたい時に使用します。 | |
【鼻痛(びつう)】鼻づまりを解消させるのに役立ちます。即効性が高くハリなどで刺激した場合にはすぐに通ってきます。 |
鼻水を止めるツボ
【風池(ふうち)】 後頭部のすぐ下。耳たぶの後ろの方で、横でもなく真後ろでもなく、その中間付近で筋肉のふくらみの溝にあります。グーッとちょっと強めに押すと頭に響くような気持ちよさがあります。鼻のつまり、耳鳴り、目の疲れに使ったり。使用範囲がとても広いツボです。 |
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【大椎(だいつい)】 ゾクゾクと始まる風邪の引き始めはこのツボが冷えます。ここが冷えると水っぽい鼻水が出てきます。 鍼灸院ではこのツボにお灸が使われることが多いです。ご家庭では使い捨てカイロで温めると風邪の引き始めの対策になります。マフラーなどで日頃から冷やさないようにしておくと風邪予防になります。花粉症のおいては鼻水を止める時に使えます。 |
顔がスッキリするツボ
【合谷(ごうこく)】
気の巡りをよくするツボとして利用され、あらゆる症状で応用できます。花粉症においては顔面の熱感を冷ます効果が期待できます。気持ちよくもみほぐしてください。
【少商(しょうしょう)】
指先にあるツボは「井穴(せいけつ)」を言われ、熱を冷ます時に用いられます。風邪などの発熱する疾患の治療によく応用されています。花粉症においては、過敏になった鼻の粘膜を沈静化させる効果が期待できます。ボールペンの先や、つまようじなど、尖ったもので刺激してみましょう。
カポス編
カポスが一般的なツボを用いない理由
一般的なツボを紹介してきましたが、これらのツボに見られる傾向は、顔面部で鼻よりも上にあることです。こうしたツボを使う背景には、鼻水を止める、目の疲労を回復させる目的があるからです。
確かに、一般的なツボを使用することで症状が軽くなることは私たちも経験しています。ここでハッキリしておきたいことがあります。鼻水を止めるツボは花粉症の症状をごまかすことはできても、花粉症の治療にはなりません。
カポスの目的は「花粉症を治す」お手伝いをすることです。花粉が飛ぶ季節に「鼻水が多少でも和らげましょう」とは考えておりません。花粉症そのものがどうしたら治るのか、真剣勝負をしています。こうした目的においてはこれまでのツボがほとんど役に立たないのです。「気休め」だと言われても反論できません。
もしかしたら従来のツボで著しい成果を出している鍼灸院があるかもしれません。少なくとも私たちが知る限り、従来のツボは「症状の緩和」を目的として使わています。
カポスの着眼点
それでは、どうしたら花粉症を根治させることができるのでしょうか。考えるべきポイントは3つあります。
1.花粉症は顔に熱
一般的なツボが顔面部に集中しているのは、顔面部に溜まってしまった熱をハリや指圧によって散らすことが目的です。花粉が飛ぶ季節に症状が悪化することは事実ですが、花粉が飛んでいても顔面部に余分な熱がなければ無反応になります。
特に春は「気が昇る」と言われのぼせやすい季節です。こうした気象条件と花粉の飛散が重なることで、1年でもっとも花粉症で悩む人が増えます。
2.肩こりとの関係
花粉症の人には肩こりが多いと言われています。「ヨガや運動で肩こりがラクになったら花粉症も和らいだ」なんて話もあります。私たちも、花粉症と肩こりには深い関係があると考えています。なぜなら、カポスの花粉症治療が肩こり治療の研究によって生まれた経緯があるからです。
肩こりがあると必ず頚がこります。身体がそう出来ているからです。実は花粉症と直接関係があるのは頚こりの方です。頚がこると後頭部に熱がこもりやすくなります。この後頭部の熱が逃げ場を求めて顔面にやってくると目、鼻、耳、喉などの粘膜が過敏になります。
身体はそこそこの熱(エネルギー)は必要ですが、有り余ると腫れたり過敏になります。こうして考えると、顔が熱余りになっている状態が花粉症です。
もともと、身体には熱を冷ます力があります。液体である血液が循環することで、冷えたところには熱を与え、熱いところからは熱を奪っています。血液はヒーターであると同時にクーラーでもあります。
そもそも熱は高いところに昇る性質がありますから、頚部や頭部は熱がたまりやすいところです。ここでは冷却がとても重要です。「頭を冷やせ」という言葉があるように頭は少し冷えているくらいの方がちょうどよいのです。
3.熱を降ろすルート
「頭を冷やせ」に合わせて言うと、 花粉症の治療は「顔を冷やせ」です。顔に蓄積してしまった熱を顔面部のツボから発散させるのではなく、顔面部の熱が降りていくルートを正常化させます。
顔面部の熱は、そのまま下降してアゴやノドに降りるわけではありません。後頭部を経由しながらいったん耳たぶの後ろに集まります。
それから、肩に流れていくわけですが、そのルートとなる頚は構造上狭いところです。熱は、細いルートでも本来の性質に任せてでグングン昇ることはできますが、降りていくには流れの勢いとルートの余裕が必要です。頚の筋肉にこわばりがあると、その条件が満たされません。
カポスの花粉症治療は、このルートを確保することで顔面部の熱を冷まし、花粉を代表とするアレルゲン(アレルギー物質)に反応しない冷静な状態に目指します。
カポスの結論
風池(ふうち)というツボがあります。このツボも花粉症の症状を和らげるにはとても役立ちます。その場で症状を抑える目的だけなら極めて高い効果があります。ただ、ここを使うだけでは再び症状がやってきてしまうのです。
カポスの技術が他のツボ療法に比べて圧倒的に優れているのは、風池に溜まった熱を逃がすルートをしっかり確保できるからです。このルートは、肩こりや頭痛の治療で試行錯誤している際には偶然見つかったものです。もちろん、そのルートは鍼灸の教科書には載っていません。
さらにいえば、そのルートは肩に達した後、背中を経由して手足に散っていきます。カポスのツボシールは、そのルートを確保するために使用しています。ただし、ツボシールを貼る位置はそのルートそのものではありません。そのルートを正常化させる作用があります。熱が逃げるルートそのものは企業秘密です。
≪シール型の超微細鍼≫による方法
カポスの花粉症治療は、通常の鍼とシール型の超微細鍼による治療です。
シール鍼(はり)は、長さが0.6ミリ(子供用は0.3ミリ)しかありませんから、誰が受けても痛みを感じません。これほど小さいと痛みを感じることの方が難しいのです。数多くの臨床を重ねた結果、ツボへの刺激は即時効果に加えて、持続効果を出すと良いことがわかっています。
カポスが花粉症治療で用いるツボは9つです。症状に応じてを使い分けます。一口に花粉症と言っても症状によって性格があるからです。ツボの組み合わせ方で、花粉症の性格に対応できます。ツボはミリ単位です。ですから、繊細な触診ができなければたどり着くことはできません。
カポスのツボ
花粉症に使用するツボは9つ。そのほとんどはカポス独自のものです。体質や症状に合わせて必要なツボを4つ選びます。通院中の各回でツボが変わることがあります。使用するツボの詳細は企業秘密となっております。花粉症専門のカポスのツボが一般的なツボと違うことは、受けるとわかります。
【風凉(ふうりょう)】頚の横にあります。鼻水を止めるために使います。 | |
【おろし】肩甲骨の内側の上の方にあります。呼吸を楽にする時に使います。 |
【はばき】手首にあります。くしゃみを止めるために使います。 | |
【合凉(ごうりょう)】手の甲にあります。鼻水を止めるために使います。 | |
【項強(こうきょう)】手の甲にあります。顔のもやもやがある時に使います。 | |
【二間(じかん)】人差し指にあります。目の痒みがあるときに使います。 |
【棟呻(とうしん)】すねにあります。鼻水を止めたいときに使います。 | |
【陽際(ようさい)】すねにあります。アレルギー反応が出にくい体をつくるために使います。 | |
【風封(ふうふう)】足の甲にあります。自然な呼吸を導きたい時に使います。 |