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F1から学ぶ鍼灸師のオーバーテイク

" 技術論, 栗原誠 "

2014年11月6日

オーナーの栗原です。

品川カポス代表 栗原誠

最近のF1を観ていて自分の仕事と重なるところに気がついたので書いてみます。書きたいように書いていたら、ついつい男性向けの記事になってしまいました。

能力だけでは勝てない世界

「運転技術だけで順位は決まらない」ということがF1でよくわかます。ドライバーはどのチームのマシンに乗るかで、前の方を走るか後ろの方を走るかが決まってしまいます。

 

F1では特にマシンの開発競争が激しいため、チームによってクルマの性能に差があります。どんなに優れたドライバーでも、速いクルマに乗らないと勝てません。ドライビングテクニックでは埋め合わせることができない、チームの差があります。

 

2014年の日本人ドライバーは、小林可夢偉選手一人のみ。その所属チーム(ケータハム)は財政難でレースに参戦するのが非常に厳しい状況のようです。結局、2014年の小林選手は勝負できるクルマに乗ることができず、順位も最下位を脱するのに必死な状況。F1中継を観ていても、後ろの方を走っているのでほとんど映っていません。日本人として残念です。

 

そうしたF1を観ながら、自分の仕事を再確認することがあります。ジャンルは全く違いますし、共通点はなさそうに見えますが、実はクルマのテクノロジーとドライバーの運転スキルの関係は、鍼灸理論と鍼灸師の施術スキルの関係によく似ているのです。

 

プロとアマチュアの鍼灸師

どんなに鍼灸師の施術スキルが高くても、理論に裏付けされたものがなければ、技術は素人止まりになります。なんとなくツボを探してなんとなく鍼をする、そして、なんとなくの効果を感じて頂く。これを繰り返して、なんとなく上手になっていく鍼灸師もいます。クルマの運転と同様、慣れてくればそれなりにできてしまうのが鍼灸です。

 

ドライビング講習

クルマの運転が上手になってきたなぁと思う頃、プロドライバーのナビシート(助手席)に座ると、誰もがプロとの運転技術の差に驚愕するはずです。この秋、私はそれを経験する機会に恵まれました。分かりきっているとはいえ、改めてプロのドライバーに遠く及ばないことがわかりました。「悔しい」という感情がいっさい出ないほどの差でした。

 

自動車の免許が「安全運転のため」にあるように、鍼灸の免許は「安全な鍼灸のため」にあります。国家免許の重要性は、技術保証ではなく安全保障にあると考えて頂く方がよいです。

 

技術開発という仕事

どんなに優秀なスタッフでも、提供する技術が粗末なものであれば、十分なパフォーマンスを発揮できず、よい結果も得られません。雇う鍼灸師の裁量に任せている鍼灸院もありますが、カポスでは、統一された理論と手法を使うことによって、どの鍼灸師が担当しても同じ結果を約束できるようにしています。

 

理論と手法を統一する理由は、患者さんに対する平等性を保つ意味もありますが、本当の理由はしっかりと技術開発をするためです。どの分野でも同じですが、完成された技術など存在しません。より高い技術に発展させるには、常に課題を持ち続けて研究することが必要です。個人の域を超えて組織で経験を集積させなければ、横にも広がらず、次の世代にも残せません。

 

カポスの研修風景

<休診日の研修の1シーン>

 

オーナーとして私には重要な仕事があります。その中で最も重要なのが技術開発です。放っておくと、鍼灸師一人一人の経験はバラバラのままです。鍼灸院の財産にはなりません。個々の経験を一つにまとめることで初めて組織としての強みを発揮できます。

 

そのために、しっかりとしたプラットホームが必要です。プラットホームとは理論のことです。従来の鍼灸理論を尊重しながら、活法(かっぽう)という古武術整体から学んだ術理を鍼灸で活かせるように新しいプラットホームを開発しています。それが、私たちが行っている「古武術鍼法」というものです。

 

鍼灸によってバラツキのある「ツボ取り」をミリ単位で統一し、カルテをシェアすることで患者さん一人一人の治療を院内でチェックできるようにしました。こうした取り組みは、カポスの治療が少数鍼(3~7本)だからできるのです。もし、一人の患者さんに何十本も鍼をしてしまったら、どのツボが効いてどのツボが効かなかったのか判定できません。効果を正確に判定できなければ、何十年やってもデータを積み重ねることができません。個人の「慣れ」と「勘」に頼った治療からいつまで経っても脱することができません。

 

オーバーテイク

鍼灸院を構えている以上、どこの鍼灸院よりも高度な技術に挑戦していくつもりです。通院する患者さんには「この治療が最高」と思って頂けるようにスタッフ全員が向上心をもって取り組んでいます。

 

もちろん、技術を評価するのは患者さんですし、ナンバー1を私たちの方から主張することはできません。実績で評価して頂く他ありません。

 

カポスのスタッフは若手で構成されています。元気のよいおもてなしで症状が改善するわけではありませんから、若さは武器になりません。私たちは、柔軟な頭脳と情報共有で勝負しようとしています。そのために、誰かの経験を自分のものにできる環境をもっとも大事にしています。

 

私の仕事は、優秀なスタッフをまとめ、優れたクルマ(理論)を提供し、実際のレース(臨床)で得られたデータ(症例)を分析できる環境を整えることです。現在も実績を勢いよく積み上げていますが、まだまだ発展途上です。患者さんのお悩みにすぐさま対応できない場面もあります。そういう時は、申し訳なく、悔しいと感じます。「仕方ない」と思うスタッフは一人もいません。

 

私たちの目標は、新しい理論とシステムによって、従来の鍼灸のイメージを乗り越えることです。簡単ではないオーバーテイクに挑戦中です!

 

おまけ

ここからは完全に趣味です。

 

最近の小林可夢偉選手は、クルマに恵まれていないのでこのようなシーンを見ることができませんが、戦えるクルマに乗っている時の彼の走りはキレキレです。気持ちのよいオーバーテイクシーンをどうぞ。「抜けないと思っていたクルマが抜ける」ように、「治らないと思っていた症状が治る」というドラマをたくさん作っていきたいです。

 

 

鳥肌ものです!

この記事を書いた人

はりきゅうルーム カポス オーナー(鍼灸師)

群馬に拠点を置き、東京と往復しながら慌ただしく仕事しています。効果がわかりやすい鍼灸を求めて研究の日々。その成果をカポスにどんどん投入しています。

 

養気院 院長

株式会社 活法ラボ 代表

・一般社団法人 整動協会 代表

 

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